2.9後楽園大会 注目選手インタビュー2 土井広之

――なんかですね、土井さんがまた「70kgでやろうかな」って言ってるらしいって情報があるんですけど(笑)。
「だってぇ……」
――だってじゃないですよ(笑)。2年前に「S-cupより、本来の67、8kgでやりたい」って言ってたのに。
「いや、だってね。なんか“できんじゃないかなぁ”って」
――あ、体重が落ちなくなっちゃったわけじゃないんですね?
「違いますよ! 体がね、今になって70kgに慣れてきた感じがするんですよ。大野くんとの試合だって71kg契約でやったし、それでも問題なくできましたからね」
――それくらい、調子が上がってきてるということなんでしょうね。
「調子というか、本来の力を出せば70kgでもできるっていう。それが結論ですね」
――そう考えるようになったのは、去年後半の2試合の内容、結果がよかったからですよね。
「そうっすねぇ。以前、70kgの体じゃないまま2002年のS-cupに出てケガをして。その後もシェイン・チャップマンとかジョン・ウェインとやってきて、70kgの試合がトラウマじゃないけど、精神的に嫌だったのかもしれないですね。それでも体は70kgで仕上がってきて、そこで一回68kgに絞ったのがよかったんだと思うんですよ。体にキレが戻ってきたんで。新しいスタイルってほどじゃないんですけど、今の自分なりの闘い方が分かってきたというか」
――以前とは感覚が違うわけですか。
「30すぎて、頭は若い頃みたいに闘いたいと思ってるのに、体がついていってなかったんですよ。そこに凄い違和感があったんです、以前は。でも“今の自分ができる、100%に近い動きをしていこう”と思ったら、なんかうまくいくようになったんですよね」
――去年、ベルトを返上して臨んだ大野戦では“根性試し”のような試合で勝ちましたよね。そして11月のカノクチャイ戦では、キラーローのキレが完全に戻ってきた。今、土井さんはかなり充実してると思うんですよ。精神的にも技の部分でも。
「まあでも、カノクチャイ戦のローも100%じゃないですけどね。まだ時間がかかりすぎてる」
――土井さんのローって、相手が顔面を打たれたみたいな倒れ方をするじゃないですか。それこそ一撃で決まるというか。他の選手では、ちょっと見られないローですよね。
「本当にピンポイントで決まったら、ああなるんですよ。最初は僕も焦りましたからね(笑)」
――ちなみに、土井さんの新しい闘い方というのはどんな感じなんですか?
「まあ、ガムシャラさがなくなったというか」
――ククククク! それじゃダメじゃないですか(笑)。
「いやいやいや、いい意味でですよ。しっかり相手を見られるようになったというか。何があっても慌てないという。経験から来る落ち着きと、体のバランスがうまく噛み合ってきた感じですね」
――そして今回の試合なんですけれども。ダスティン・ジョンソンという未知の相手に決まりました。
「まあ、未知の相手は慣れっこですからね(笑)。まったく関係ないです。相手のビデオがあろうがなかろうが、変わんないっすよ」
――そういうもんなんですか?
「簡単なチェックぐらいはしますけど、いくら相手を研究したって、自分が動けなかったらしょうがないですからね。それに、研究しすぎて“ここはこうくるはず”みたいな先入観ができちゃうのがイヤなんですよ」
――今回、土井さんの中で試合における課題というか、テーマはどんなものになりますか。
「相手がニューオリンズの人なんで、救済活動をしようかなと」
――ああ、ハリケーン被害の。なぜ試合で(笑)。
「激励賞もらったら、スッと渡したりしてね。『カトリーナ』って言って(笑)」
――ククククク! そういえば入場テーマも、今回は変えるらしいですね。
「相手がアメリカ人じゃあ『LIVING IN AMERICA』は使えないっすよねぇ(笑)」
――「どっちがだよ」って話ですからね(笑)。
「だから今回は『怪獣大戦争』でいきますよ。理由はね、まあ分かる人にしか分からないんですけど(笑)」