NEO ΟΡΘΡΟΖ Series Final :新エース、復活の狼煙

――9月がK-1 MAXで11月3日が『S-cup』、そして今回、12月3日にも出場と相当なハードスケジュールですね。
「確かにそうですね。前の試合が終わった時点で、次まで一ヶ月を切ってるっていう(苦笑)。でも『S-cup』がああいう結果だったのに、年内最終戦のメインを任せてもらったっていうことには責任感を感じますね。変に間隔をあけるよりも、すぐに試合ができるのはいいことだと思いますし」

――気持ちを切り替えるという面でも、いいかもしれないですね。
「勝って一年を締め括りたいです。僕自身は、『S-cup』で格闘技人生の第一章が終わったという感覚なんですよ。今回は今年最後の試合なんですけど、第二章のスタートっていう気持ちが強いです」

――『S-cup』では、どんな部分で“区切り”を感じたんですか?
「2004年の『S-cup』で、運やタイミングにも恵まれて準優勝できて、そこからガムシャラにやってきたんです。セミ、メインを張らせてもらえるようにもなったし、ある程度の結果も残せたと思います。ただ、今年の『S-cup』で緒形さんとやって、自分がまだまだトップの器じゃないってことを実感させられたっていうか。自分の器が見えてしまったんで、これから新しくやり直そうと」

――それだけ、緒形さんが強かったと。
「そういう人が身近にいたわけですからね。あの人の努力とか苦しんでるところとか、見てきてますから。まだこの人には勝てないなって思いましたし、もっと努力しなくちゃいけないなって思いました。ああいう舞台で緒形さんと闘えたのは、本当に大きかったですね」

――12月3日の後楽園大会では、『S-cup』の一回戦で緒形選手と闘ったダマッシオ・ペイジが相手になりました。緒形選手もダウンを奪われてますし、相当にやりにくそうな相手ですね。
「やりにくそうですし、パンチがかなり強いでしょうから警戒してます。ダウンするのは覚悟の上で闘いますよ。ダウンを食らわないようにではなく、ダウンを食らっても巻き返せるように」

――かなりラフなんで、ペースを奪うのも大変そうですよね。
「ボディが弱い印象がありますけど、あれは緒形さんのボディブローだから倒れたんでしょうし(笑)」

――一回戦負けとはいっても、負けた相手がS-cup王者なわけですからね(笑)。
「緒形さんを倒したフックとか、ビデオで見た叩き落すような投げ技は危険だと思います」

――そういう中で、宍戸選手としてはどんな闘いを見たいと思いますか。
「プレッシャーもあるんですけど、立ち技の打撃技術の違いを分からせてやろうと思ってます。相手の意外性のある攻撃は危険なので、序盤は動きをしっかり見て中盤で倒しにいくっていう感じですね」

――となると1、2Rはちょっとヒヤヒヤしそうな。
「まあ、それはいつものことなんですけど。スロースターターとかじゃなく、単に押されてるという(笑)」

――ただ、そこからスピードとスタミナでかき回すのも宍戸選手のスタイルです。
「これからは自分のスタイルを掘り下げる作業が必要だと思ってます。最近、そういう自分の闘い方を忘れてたなって思うんですよ。一発を重視するスタイルに偏ってたなと。今回は進化した宍戸スタイルで、相手もお客さんもビックリさせるような試合を魅せたいですね」

――タイ人トレーナー・ダムさんのミットは迫力があっていい練習ですけど、それプラス自分のスタイルを磨いていくと。あの練習は緒形選手に一番向いてる形ですからね。
「そうなんです。これまではダムさんの練習でヘトヘトになって満足してた。でも、これからはプラスαの部分を磨いていかないと。同時に、3Rなら3Rで勝つ闘い方も身につけていきたいですし。やることは山ほどあります」

――今大会はサワー選手、緒形選手、土井選手と、これまで宍戸選手の“上の立場”にいた人が誰も出場しないわけですが、メインの責任感は今まで以上に感じてますか。
「こういう状況だから、今大会は中堅選手が奮起するきっかけになればいいなと思います。そして、試合に出る選手だけじゃなくて、その下のアマチュアの人間にも早くこの素晴らしい舞台に上がって来て欲しいですし。そう思わせるだけの試合を僕たちで見せなきゃいけないと思います」