SHOOT BOXING2008 火魂 ~たまし~ 其の四:全選手計量パス

7月20日、都内・シーザージムにて『火魂~たまし~其の四』(7月21日、後楽園ホール)の公式計量が行なわれた。計量には、契約体重のないヘビー級マッチ以外に出場する16選手が参加。ファントム進也と対戦するニコ・ファレイゼンが2度目の計量でパスしたほかは、全員が一発で規定のウェイトをクリアした。


今大会で最も注目されるのは、ウェルター級、スーパーウェルター級の2大タイトルマッチ。この2試合の勝者が9月大会でS-cup日本代表決定戦を行なうことも決定しているだけに、重要な意味を持つ闘いになる。
ウェルター級タイトルの初防衛戦に臨む宍戸大樹は「ここで負けたら僕はただの選手になってしまう。形あるものを失う恐怖感があります」と神妙な表情。しかし最大の目標は『S-cup』だけに、勝敗だけでなく内容も問われる一戦になる。前回の『S-cup』では緒形健一が出場者決定戦で名勝負を演じ、そこから優勝につなげており、「僕も同じ道を歩ませてもらっている」と、宍戸も“Road to S-cup”の道のりを強く意識しているようだ。
宍戸に挑戦する山口は、「宍戸さんはテクニックもスピードも一流。僕が勝ってるのは体格くらい」とコメント。だがチーム吉鷹での特訓で宍戸対策を授かっており、秘策があることも明かした。「それがハマッたら倒せると思います」と語る山口は、吉鷹弘氏の指導を受けるうち「いけるんじゃないかと思えるようになってきた」と言う。


スーパーフェザー級タイトルを争うのは、王者・金井健治と挑戦者・大野崇。2月大会における大野の挑戦表明が実ってのタイトルマッチ実現だ。ところが、大野は風邪をひいたのか計量会場にマスクを着けて現れると「僕は試合が近づくとやりたくなくなるんで」、「この試合が終わったら長期欠場します」とネガティブなコメントを連発。果たしてこれは本音なのか、それとも心理戦か……。
対照的に、初防衛戦に臨む金井は落ち着いた表情。5月大会でアンディ・オロゴンを下すなど目覚しい活躍を見せており、大きく自信をつけているようだ。「自信は9割。残りの1割は、警戒しておかないとつまづくんで」という言葉からも、今回の一戦に向けての仕上がりにぬかりがないことを感じさせた。
チャンピオンの防衛か、それとも新王者の誕生か。そしてS-cup出場にふさわしい闘いを見せるのは誰なのか? 選手たちの運命を大きく左右する闘いまで、待ったなし!

 

■宍戸のコメント
「タイトルの防衛戦は初めてです。迎え撃つ立場ですし、今までと感覚が違いますね。ここで負けたら、ただの選手になってしまうんで。形あるものが失われる恐怖感はあります。(山口の印象は)外国人選手なみに一発がありますね。経験では自分の方が上回ってると思いますけど、一発は警戒してます。今回は9月(S-cup日本代表決定戦)につながる試合がしたいです。『S-cup』が最大の目標なんで、勝つだけじゃなくて、あの舞台にふさわしい人間だと認めてもらいたい。日本代表にふさわしい試合をしなきゃいけないです。(2006年の『S-cup』では、緒形健一が代表決定戦で勝利し、その勢いもあって優勝しているが?)そこは凄い意識してます。おこがましいんですけど、今の僕は2006年の緒形さんと同じ道を歩ませてもらってると思うんで。道を作ってもらったからには、それを高いレベルでクリアしたいですね」

 

■山口のコメント
「タイトルマッチと聞いてびっくりしたんですが、しっかり目標を持って練習できました。67kgで試合するのはデビュー当時以来ですけど、体が軽いですね。(70kgより)動けると思います。チーム吉鷹でも、いい練習ができました。しんどかったですけど、集中力がなくなっていく中でどこまでできるかっていう。宍戸さんはテクニックもスピードも一流で、僕が唯一、勝ってるのは体格くらい。ただ、吉鷹さんに言われた作戦がハマッたら倒せると思います。下馬評は僕の方が絶対に不利だと思うんですけど、面白い試合にもっていけるんじゃないかと。試合が決まってから2カ月近く、吉鷹さんにずっと宍戸さんのことばっかり教わってきたんで。いま“いけるんじゃないか”って思えるようになってるのが自分でも面白いですね。どう攻めればいいのかは教わってるんで、あとは僕の気持ちしだいです」

 

■金井のコメント
「(防衛戦までは)早かったですね。タイトルを取ってから試合を重ねて、チャンピオンとしての自覚が出てきました。しっかりしなきゃ、と。オロゴン戦は、警戒していたことに対してしっかり対応できたので合格点ですね。最近は考えながら試合ができるようになってきましたね。前はガムシャラなだけだったんですけど。相手の動きを見て、攻めるのが無理な時は一呼吸おけるようになりました。大野選手は、ヒザと高い蹴り、それにコンビネーションを気をつけないと倒されてしまう。中途半端にいくとやられますね。とにかくお客さんを沸かせる試合がしたいです。勝ってもしーんとしてたら意味がないんで。駆け引きだったら向こうが上だと思うんで、しつこくいきたいと思ってます。自信は9割ですね。残りの1割は、やっぱり警戒しておかないとつまづいてしまうんで」

 

■大野のコメント
「調整は最後の最後で失敗しました、見てのとおり。金井選手は、オロゴン戦で2倍くらい強くなったと思います。オロゴンを一番ボコボコにしてる選手ですから。パンチも強いし頑丈な相手なんで、まあ逃げ回ろうかなと。僕とは持ち味が対照的ですね。頑丈な人とそうじゃない人、背の高い人と低い人、パンチの選手と蹴りの選手。お互いのいいところを殺し合う試合になると思います。『S-cup』のことは意識してないですね。僕は試合が近くなるとやりたくなくなるんで(笑)。この試合が終わったら長期欠場ですよ。バカンスに行きます。ドラクエも出たし。夏休み前に宿題を終わらせとく感じですね」