12.3『NEO ΟΡΘΡΟΖ SERIES FINAL』詳報

2006年最終興行をKOで締め括った宍戸

2006年最後の興行となる『SHOOT BOXING 2006 NEO ΟΡΘΡΟΖ SERIES FINAL』が12月3日、後楽園ホールにて開催された。K-1 MAX、S-cupと大舞台で敗北、復活の狼煙をあげたい宍戸大樹はメインに登場し、S-cupの1回戦で緒形健一を相手にダウンを奪った“袈裟切りフック”の使い手ダマッシオ・ベイジと対戦した。
なんとしても負けられない宍戸だが、序盤はペイジの圧倒的なパワーの前にペースを掴めない。体ごとぶつかるようにパンチを打ち込んでくるペイジは、さらに宍戸に組みつき、強引な投げも試みる。2Rも強引なパンチからの組みつきで投げを狙うペイジを、冷静にさばく宍戸。パンチの連打でロープ際に追い込み、右ハイキックをヒットしてダウンを奪う。朦朧としながらも立ち上がるペイジだったが、宍戸はすかさず飛びヒザ蹴りでとどめを刺してみせた。緒形を苦しめたペイジを相手に堂々のKO勝利を飾り、年内最終興行のメインを見事つとめあげた宍戸。来年に向けて大きな弾みとなる試合だったといえるだろう。
セミファイナルでは、Sフェザー級王者・及川知浩が韓国ムエタイJrライト級王者のツァン・ジャ・ヒと対戦した。ツァンは強烈なストレートで及川に猛然と襲いかかる。手数ではツァンが上回るものの、攻撃の精度ではやはり及川が。的確なローキックで着実にダメージを与え、3Rと5Rには首投げでシュートポイントも獲得。大差の判定勝利を収めた。
及川を頂点とする軽量級戦線の今後を占う意味で見逃せないのが韓国ムエタイフェザー級王者、ジュン・ビュングと歌川暁文の対戦。ムエタイスタイルを使いこなすジュンは、強烈な蹴りで実力者、歌川と真っ向勝負。ラジャダムナン・スタジアムで勝利を挙げたばかりの歌川だったが、ジュンの鋭い攻撃に押される場面も。ジュンは歌川の投げにも見事に対応し、最後までシュートポイントを許さない。最終5Rまで続いたパンチと蹴りの激しい攻防の末、判定勝利を収めたのはジュン。思わぬ強豪の登場で、来年の軽量級戦線はさらに過酷なものとなりそうだ。
また、5月以来の試合出場となる三原日出男は、35歳という年齢を感じさせないパワフルな試合運びで五味慎一朗を圧倒し、3-0の判定勝利。改名後4連勝と急成長を見せるえなりのりゆきも、脇田誠を相手に鋭いパンチの連打で終始イニシアチブを握り続け、やはり判定3-0で勝利している。

■宍戸コメント
「インターバル中に土井さんからアドバイスをいただいて、ヒザを打とうと決めました。このアドバイスで躊躇せずに飛べました。ペイジ選手は身長差があるんですが、下から突き上げてくるパワーや一発一発のパンチに“絶対、倒してやる”という気持ちが入っていた。ガードしていても重かったです。投げられそうになりましたが、その時は“投げられてもいいかな”ぐらいな気持ちでしたね。今回は組みよりも打撃でKOしたかったんで。そうじゃないと緒形さん以上のインパクトある試合は残せないですから。今回、一年のシメでメインを飾れたのはとても光栄でした。先輩たちがいない中でKO勝利したことで、少しは責任を果たせたと思っています。ただ、こういう局面はもっと出てくると思うので、自分も含めてもっと下の人間が頑張らなければ、とは感じます。
今年はK-1に出たり、S-cupという集大成の試合に立たせてもらって、自分の格闘技人生の第一章には区切りがつきました。今日は、新たな気持ちで第二章に踏み出したいという出直しの一戦だったんで、しっかりとKOで相手を倒せて嬉しいです。来年はもっと強い選手と対戦して、ボロボロになっても何かを掴んで自分自身をステップアップしていきたい、自分自身納得いくまでやりたい、そういう気持ちです。今日の試合では、試合前にやってしまったぎっくり腰で調整が難しくて。最後の3日間はまったく動けなくて、イメージトレーニングが中心。でも、逆に慎重に集中しながらできたような気がします。
(今年1年を振り返って)自分の中では浮き沈みが激しい一年でした。特に後半は厳しくて。S-cupでは一日で勝ちと負けを経験して。でも、緒形さんと本気で闘えたというのは、自分にとって大きかったです。今回の試合だけでは何とも言えませんが、緒形さんの背中は追いかけがいがあるので、来年は追い越すつもりでいこうと思っています。コンディション作りも含め、来年はいい内容で頑張りたいと思います」

〈RESULTS〉
第7試合/メインイベント エキスパートクラスルール3分×5R
○宍戸大樹(シーザージム)VSダマッシオ・ペイジ(ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)×
※2R2分02秒、KO(左飛びヒザ蹴り。宍戸は2Rに右ハイキックでもダウンを奪う)

第6試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○及川知浩(龍生塾)VSツァン・ジャ・ヒ(韓国/Tae San Gym)×
※判定3-0(及川は3Rと5Rに首投げでそれぞれシュートポイント1を獲得)

第5試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○ジュン・ビュング(韓国/天氣ジム)VS歌川暁文(UWFスネークピッドジャパン)×
※判定2-0

第4試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R 
○三原日出男(シーザージム)VS五味慎一朗(湘南ジム)×
※判定3-0

第3試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○えなりのりゆき(シーザージム)VS脇田誠(風吹ジム)×
※判定3-0

第2試合/フレッシュマンクラスルール3分×3R
○木田なっくる将大(龍生塾)VS南健介(シーザージム )×
※3R0分46秒、KO(右ハイキック。木田は1Rにも左フックでダウンを奪う)

第1試合/スターティングクラスルール2分×3R
○崎村暁人(グラップリング・シュートボクサーズ)VS阿部マサトシ(AACC)×
※判定3-0