7.7『NEO ΟΡΘΡΟΖ Series 4th』詳報

メインで勝利したが、KOを逃した緒形は不満げな表情も見せた

7月7日、後楽園ホールで開催された『SHOOT BOXING 2006 NEO ΟΡΘΡΟΖ Series 4th』は、シュートボクシングの屋台骨を支える同志であり、S-cup出場を目指すライバル関係にもある緒形健一と土井広之がダブルメインを務めた。
1年ぶりのメイン返り咲きとなった緒形が対戦したのは、アメリカの金網総合格闘技『KING OF THE CAGE』のライト級王者、ライアン・ディアス。強力な豪腕フックを武器とするパワーファイターだ。
序盤からローでプレッシャーをかける緒形に対し、ライアンは回りながら距離をとり、飛び込みざまに強力なパンチを振るう。ガードを固め強打を回避する緒形だが、ライアンとの距離をなかなか詰めることができない。しかし3R、スタミナが落ちたライアンの顔面に緒形のジャブが当たりはじめると、パンチの猛攻が始まる。4Rには一気にラッシュをかけた緒形の強力なボディパンチでライアンの体が折れた瞬間、強烈な左ヒザが顔面にヒット、緒形はダウンを奪う。5Rもその勢いは止まることなく、緒形はパンチの連打でライアンを圧倒してみせた。
ダウンを奪っての判定勝利を収めた緒形だが、試合後は「不完全燃焼でした」と不満そうな表情。KOできなかったという課題を感じているようだった。
昨年後半から絶好調、4連勝中の土井が迎え撃つのは、ラジャダムナン、WMCの二冠王者ブーヌン・サックホームシン。試合開始早々、得意の左ローを打ち込む土井に対し、ブーヌンは右ハイを蹴り込んでくる。ガードの上からでも効きそうな強力なキックをかわしながら、しつこくローで勝負し、冷静な試合運びを展開していく土井。ブーヌンがパンチで飛び込んできたところをすかさず首投げでとらえ、シュートポイントを獲得する。さらに土井は3Rにもシュートポイントを獲得、ローキックも確実に効かせ、しつこいヒザ蹴りで食い下がるブーヌンを振りきり、3-0の判定勝利を収めた。
第7試合には、K-1 MAXでアンディ・サワーを追いつめたモンゴリアン戦士、SHINOBU・ツグト・アマラが登場、菊地浩一と対戦した。前回の大野崇戦で痛恨のKO負けを喫し、是が非でも勝ち星のほしい菊地は、SHINOBUと真っ向からの打撃戦を展開。強烈なパンチの連打に耐え抜き、5Rに一瞬の隙を突いた左ストレートでダウンを奪うことに成功する。このポイントが決定的となり、菊地は判定で勝利。前全日本キック・ライト級王者でもあるビッグネームから大金星を奪った。
第6試合では、昨年からSBのトップファイターたちと次々に熱い闘いを繰り広げ、会場を沸かせてきた正道会館の大野崇が初の赤コーナー登場。チーム・サワーからの刺客、ヤン・デンデレと対戦した。
強力なパンチで前進しようとするヤンに対し、大野はサウスポースタイルから繰り出すジャブ、ミドルキックで自分の距離をキープ、優勢に試合を進める。3R、徐々にローキックでダメージを負ってきたヤンに、大野の左ハイがクリーンヒット、ヤンはダウンを喫する。その後も大野は決してペースを乱さずに試合を展開し、判定勝利。菊地戦に続き、これでSB2連勝となった。
S-cupを視野に入れた今大会では、負ければ出場がほぼ絶望的になるだけに、選手たちの必死さも並大抵ではなかった。そんな中で結果を残した緒形、土井の気迫は、確実に観客に伝わったことだろう。
また、今大会では体調不良から前大会を欠席したシーザー武志会長がリングに登場し、目を潤ませながらファンに挨拶。以前と変わらぬ元気な姿に、会場からは大きな声援が贈られた。

■緒形のコメント
「今日の試合は不完全燃焼でしたね。最後まで倒す波を掴めませんでした。何が何でも勝って(S-cupに向けて)進むしかないので。やっぱり“後がない”って緊張感が今日の試合にはありましたね。落とせない試合ってことで慎重になりすぎました。会場を沸かせる試合をして、ポカしてすべてが終わってしまうよりは、確実に勝っていったほうが今の自分には道が近いかな、と。今回の試合で先に進めたかどうかは分かりません。だけど、マイナスではないので。1ミリでも進めたと思います。あとひとつです。そのひとつの試合は慎重になっちゃうかもしれないけど、倒せるタイミングを逃さないようにします。でないと、トーナメントでは勝ち上がれませんから。今の課題は練習でやってきたことが試合で出せないことですね。今の自分にはS-cupが目標のすべてです。今はそれしか見えていません」

〈RESULTS〉
第9試合/メインイベントFINAL エキスパートクラスルール3分×5R
○緒形健一(シーザージム)VSライアン・ディアス(GIBSON K&P)×
※判定3-0(ディアスは4R、左ヒザ蹴りでダウン)

第8試合/メインイベント エキスパートクラスルール3分×5R
○土井広之(シーザージム)VSブーヌン・サックホームシン(サックホーンシンジム)×
※判定3-0(土井は1R、3Rに首投げでそれぞれシュートポイント1獲得)

第7試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○菊地浩一(寝屋川ジム)VS SHINOBU・ツグト・アマラ(TEAM HARDCORE)×
※判定2-0(SHINOBUは5R、左ストレートでダウン)

第6試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○大野崇(正道会館)VSヤン・デンデレ(シーザージムオランダ/TEAM SOUWER)×
※判定3-0(ヤンは3Rに左ハイキックでダウン)

第5試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○歌川暁文(UWFスネークピッドジャパン)VS梅下湧暉(湘南ジム)×
※判定3-0(梅下は1R、右フックでダウン。歌川は1Rと3Rにバックドロップでそれぞれシュートポイント2を獲得)

第4試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○漆谷康宏(RJW/central)VSファントム進也(龍生塾)×
※延長判定3-0

第3試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○えなりのりゆき(シーザージム)VS大原清和(レグルス池袋)×
※延長判定3-0(延長R、えなりは首投げでシュートポイント1獲得)

第2試合/フレッシュマンクラスルール3分×3R
○岩下雅大(龍生塾)VS濱田淳史(チーム・ドラゴン)×
※判定3-0(濱田は2R、左ヒザ蹴り、右ストレートでダウン、3Rにも左ヒザ蹴りでダウン)

第1試合/フレッシュマンクラスルール3分×3R
○関戸一智(湘南ジム)VS野畑圭介(風吹ジム)×
※判定3-0